令和2年度(2020年度)調査研究報告会

令和2年度(2020年度)に実施した3つの調査研究の成果および令和2年度(2020年度)の「とよなか地域創生塾」の活動報告を行いました。あわせて、外部講師をお招きし、研究の講評をいただくとともに、地域社会とSDGsについての講演をしていただきました。

調査研究報告Ⅰ 豊中市における多文化共生の地域づくりに向けた調査研究

 報告者 : とよなか都市創造研究所 研究員 比嘉康則

 近年、豊中市でも外国人人口の増加傾向が見られています。さまざまな文化的背景のある人たちにとって暮らしやすいまち、活力あるまちを形成・維持するためにも、多文化共生の地域づくりに向けた取り組みの一層の推進が求められます。
 そこで、外国人市民への差別や偏見の抑制に向けた取組みや、外国人市民の地域づくりへの参加を促す取組みのあり方を考えるため、質問紙調査やインタビュー調査を実施しました。

調査研究報告Ⅱ 豊中市における女性の就労に関する調査研究Ⅱ

 報告者:とよなか都市創造研究所 主任研究員 石村知子
 (執筆:元研究員 熊本伸介)

 近年、ワーク・ライフ・バランスの実現に向けて、様々な取り組みが行われています。女性の活躍が求められる中で、豊中市内の企業はどのように対応しているのか、市内の企業について質問紙調査とインタビュー調査を行い、女性正社員の登用の状況、仕事と家庭の両立支援の取り組みについてまとめました。令和元年度の女性を対象とした質問紙調査の結果と併せて、女性の継続就労支援策についての検討を行いました。

調査研究報告Ⅲ 豊中市におけるデータ分析に基づく政策立案EBPMの推進に関する調査研究

 報告者:とよなか都市創造研究所 主任研究員 石村知子

 少子高齢化により様々な課題が山積し、自治体の戦略的な政策立案が課題となるなか、データを分析し因果関係をふまえて政策立案を行うEBPMEvidence Based Policy Making)の取組が注目されています。本研究では、EBPMの基礎となるロジック・モデルの考え方や分析手法を整理するとともに、初心者職員向けの実践講座を通じてEBPMをどのように進めればよいか検討しました
 

令和2年度(2020年度)とよなか地域創生塾活動報告 

 報告者:とよなか都市創造研究所 主任 松田泰郎

 「とよなか地域創生塾」は、地域課題の解決を実践する人材育成を目的とした学習と実践のプログラムを提供する場として、平成29年(2017年)5月に新規開校しました。第4期目となる令和2年度は、企画力や実践力を身に着けることをめざし、ワークショップ形式の授業に個人企画やグループ企画を交えた全13回のカリキュラムを組みました。第4期目の主な活動内容を報告し、ここで育った塾生をはじめとする地域人材と協働していく地域づくりを考えました。
 

研究講評・講演「地域社会とSDGs」

 講師:甲南大学経済学部 教授 石川路子さん


 調査研究報告について講評をいただきました。また、SDGsの達成のために求められる次世代の人材育成のあり方について、Society5.0 で求められる力や、教育の枠組みの再構築、地域が担う人材育成の方向性などの観点から、大学における具体的な取組み事例なども交えてお話しいただきました。