市政研究セミナー
平成12年度

  豊中市政研究所では、調査研究の成果をもとに議論を深める場を持つため、市政研究セミナーを開催いたしました。
 当日は、研究員による昨年度の調査研究に関する報告のほか、調査研究の過程でアドバイスを受けた研究者の方にも解説・助言をお願いしました。


セミナー 地域の「小売店舗」と「商業組織」そして「まちの中心」に期待される機能
〜豊中都心ゾーン地域をケーススタディとした生活者インタビューから〜


平成13年11月7日(水)
報告者:藤家 寛(豊中市商工労政課 H10〜12年度研究所在籍)
助言者:鶴坂貴恵(大阪府立産業開発研究所主任研究員)
    三好庸隆(PPI計画・設計研究所所長)近藤秀樹(PPI計画・設計研究所環境デザイン室)
    大橋賢也(株)プランニングコンサルタント代表)

 当日は、平成12年度の報告の後、研究に関わっていただいた助言者からの補足説明、会場全体でのディスカッションへと進みました。
 主な論点は、@地域小売の個人商店に期待されること(生活に必要な物品を供給する役割と、商品売買を超えた部分での役割)Aまちの中心としての機能は何 か?という点です。以下、印象的な発言をレポートします。「生活者は効率だけを求めているのではない。」「まちの機能として、人を癒すことができる人をつ くる場であって欲しい。それは商業者がカバーできるはず。」「日本の都市像は経済の状況に引きずられているが、中心市街地がなくなると、自分の歴史が奪わ れたようになる。」そして、「そうした指摘を実行できないのはどうしてなのだろうか?構造的に問題があるのか、そもそも不可能なテーマなのか?」という会 場からの提議に対して、「豊中は地域商業者に人材が育っている。これは他にない大きな財産。この循環を絶やさないようにして欲しい。」「豊中市は商業者も 市民も行政も熟成している。やる気ある商業者はもっとうまく行政を使って欲しい。」との発言が相次ぎました。(写真)
 参加した商業者からは「地元の勉強会で再度詳しく報告して欲しい。」との発言があり、商業活性化とまちづくりへの刺激と励みになったのではないかと思います。


主催:豊中市政研究所・豊中市職員研修所